みなさまは「伝統色」という言葉をご存知でしょうか。その名の通り古来より伝わる色名で、日本の伝統色には日本人特有の色彩感覚に基づいて名付けられた美しい名前がついています。
名前の由来となっているのは、四季によって移ろう「自然」。
昔の人が自然の中の美しい色を見つけて名付けたように、お子さまにも自然に刺激を受けながら感性を育んでいって欲しい。
私たちはそのような思いから、ランドセルのカラーを日本の伝統色にインスピレーションを得て名付けています。今回はその中から6つご紹介します。
「紅色(べにいろ)」
化粧用紅の元となる、山形の名産・紅花(ベニバナ)の花びらから採った色素の色です。
「朱鷺色(ときいろ)」
鳥の「トキ」の羽の色。江戸時代までトキはありふれた鳥でした。
「紅藤色(べにふじいろ)」
赤みのある藤色。藤は日本各地に自生し、万葉の時代から歌にも多く詠まれています。
「白緑(しろみどり)」
「びゃくろく」と呼ばれる色です。緑青(ろくしょう)と呼ばれる錆からできた化合物を砕いて粉末にした顔料の色。
「生成(きなり)」
黄みがかった白。自然のままの繊維の色。
「千歳緑(ちとせみどり)」
常緑樹の葉の色よりさらに暗い緑。
今回ご紹介したものの中には江戸時代以降に生まれた比較的若い色名も含まれています。
みなさんもぜひ、身の回りでランドセルと同じ色を見つけて、日本ならではの色名を調べてみてはいかがでしょうか?
参考:色の辞典(雷鳥社)